明治天皇の御製集の定本といえるようなものが欲しいと思っていたところ、次の本を見つけたので、購入しました。
明治神宮『類纂新輯明治天皇御集』(明治神宮、1990年)
本書の序には、「本類纂御集の公刊は、これを通して、明治天皇・昭憲皇太后両ご祭神の御仁慈を偲び奉り、国民修養の鑑としてひとりわが国民ばかりでなく、普く世界の志篤い人々にも大きな感銘を与えるものと思います。」と記してあります。
本書の特長は、次のようなもの。
○ 本文だけで1271頁。辞書のような厚さ。
○ 詳細な目次と索引が付いている。
○ 御製は8936首が項目別に収録されている。
○ 各御製に口語訳や解説はない。
○ かなづかいは歴史的かなづかい、漢字は旧字体である。
○ 活字はほどよく大きく、読みやすい。製本もしっかりしている。
○ 目次に設定された分類項目は、神祇、皇室、邦国、軍事、人倫、精神、典教、人事、器物、時
令、天文、気象、地象、動物、植物の15項目で、各項目ごとに更に詳細な小分類が設定され
ている。
本書は、もちろん最初から通読することもできますが、私は、辞書のように使っています。とても便利です。私のような門外漢には、少し立派すぎる本ですが。
厚くて重い本なので、カバンに入れて持ち歩くようなものではありません。
ちなみに、「神祇」の項目の最初に収録された御製は、次のものです。
ちやはふる 神のこころを 心にて わが国民を 治めてしがな